STARメソッド(SITUATION、TASK、ACTION、RESULT)とは、ストーリーを論理的に伝えるためのステップのことで、それぞれの頭文字をとったものです。このページでは、実際の英語面接の質問に当てはめ、STAR methodについて解説しています。
Live Englishオンライン英会話の皆様こんにちは。講師のHarumiです。
最近では外資系企業の面接を受ける生徒様が増加しており、面接準備コースでLive Englishに来られる生徒様も増えています。最近特に多いのが、「behavioral questionに答えるためのSTARメソッドを理解したい」という要望です。今日は英語面接を受ける方には、必ず知っておいて欲しいSTAR methodについてお話しをしたいと思います。
STAR method とは何か
まず最初に、BEHAVIORAL QUESTION について。
behavioral questionとは何でしょうか? 行動面接とも言われますね。これは、もしその企業があなたを雇ったとして、「職場で起こり得る様々なシチュエーションで、あなたがどのような行動をとるか」を知るために聞かれる質問です。
ここでは、あなたがこれまで何をして、会社にどう貢献したかを見せる事がポイント。
面接官に「こんな事のできる人なら、是非うちに来てほしい」と思わせるのがゴールです。
よくあるのは、”Tell me about a time when… (~の時のことを教えてください)” で始まる質問で、これまでの経験の実例を挙げて答えるべきもの。
ここ20年、北米企業ではstorytellingの重要性がよく話題にのぼります。人を率いるリーダーは、storyによって従業員にモチベーションを与えるスキルが求められます。
STAR (or SOAR) METHOD
そのSTARメソッドとは、ストーリーを論理的に伝えるためのステップのことで、それぞれの頭文字をとったものです。難しく考える必要はありません!どんな物語や映画でも、ストーリーは大抵この4つの要素があります。
SITUATION : 冒頭で描かれるストーリーが始まる時の現状
TASK(またはOBSTACLE): 主人公が直面する課題。解決しようとしている問題を定義して説明します。
ACTION:その問題を解決するためにとった具体的な行動。面接の質問では、ここが一番重要な見どころです。映画で言えばクライマックスですね。
RESULT:その行動を起こした結果。映画では主人公の行動によって問題解決してハッピーエンドになったかもしれないし、最後はみんな死んでしまったかもしれない。英語面接では、自分が良い結果を生み出したことを伝える見せ所です。
STARは実はどんな物語にもある要素です。童話でも、映画でも。
簡単な例を挙げると、、
「桃太郎」
S: 老夫婦の間に生まれた桃太郎。幸せに暮らしているところ、鬼が出た。
T: 桃太郎は、村の人々を苦しめないように、鬼退治に行くことを決意する。
A: 桃太郎は、猿、犬、キジと仲間を結成し、鬼退治しに鬼ヶ島に旅に出る。
R: 見事、鬼をやつけて、宝物を持って帰り、みんなで幸せに暮らす。
「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」
S: 邪悪な帝国がレイア姫を人質に取り、支配を企んでいる。
T: ルークは姫を救いに行くことを決意する。
A: ルークはハン・ソロとそのスターシップを雇い、レイア姫を救う旅に出る。
R: ヒロインが救われ、ヒーローが誕生する。
ちゃんと4つの要素から構成されていますね。
では、これを実際の面接の質問に当てはめてみましょう。
Situation: Good and loyal client called Company A called me begging and saying they urgently needed delivery of Product tomorrow at noon. They meant to make the order last week but their employee fell sick and so could not make the order.
Task: I determined that this is a request we want to meet for Company A. My task is to have our fulfilment area prioritize this order to meet Company A’s deadline. I needed to get my boss B and the Head of Fulfilment to agree to rearrange their work.
Action: I immediately spoke to my manager who gave me the authority to speak to the Head of Fulfilment.
I quickly put together a few bullet points and had a conference call with the Head of Fulfilment and one of his team to ask them to rearrange their schedule. They agreed to this, but they’d have to delay delivery for Company B.
I called the sales person for Company B and advised her of the change in delivery. I told her that our boss and the Head of Fulfilment were on side. She understood and said she would smooth things over with her client.
Within an hour, I was able to call Company A back and let them know that we would be able to meet their needs under an exceptions basis.
Result: Company A‘s procurement team was thrilled that we were able to meet their demands in such a short lead time as they were worried they would have to temporarily halt production. They recommitted to doing business with us in the next year and they even agreed to a higher price due to the rush order. Company A’s CEO even mentioned this to our CEO when they met the next time.
Actionは長めですが、自分の力、スキル、解決力の見せ所なのでできるだけ詳しく話すようにしましょう。
よくある失敗
1. Too much information:
よくある失敗一つ目は、情報を詰め込みすぎてしまうこと。面接官が話を理解するのに必要な最低限の情報に絞り込みましょう。例えば、その商品の詳しい使い方を知る必要はありません。なぜそれが重要なのかは知りたいと思いますが、クライアントがそれを何に使うのかを正確に知る必要はありません。
2. Too little information
逆に情報が少なすぎて、何を成し遂げたのがが伝わらない失敗もよくあります。質問に答えるという事は、あなたが何かを成し遂げるために、どのような工夫をして、どれだけの努力をしたかを将来の会社にアピールするチャンスです。特にActionのポイントを印象付けるために出来るだけ詳しく話せるように準備をしましょう。
例えば、「何件か電話をかけました」ではなく、「組織の幹部に5件電話をかけました」と言ってより現実味をのある話にする。時間に関しても「1時間以内に」解決したと言えたら「この人材は行動派の人だ」と印象付ける事が出来ます。
面接の前にこのようなストーリーを5つくらい用意しておいて、聞かれた質問に当てはめて答える準備と練習をしましょう。例えば:Tell me about a time when you went above and beyond, という質問に準備をしておらず、その場でぱっと思い付かないようであれば、I don’t have an exact example of that but I can tell you about a time when… とアプローチを変える事も出来ます。
このように準備をして、練習を十分に積んでおく事がとても大切です。Live Englishの英語面接準備コースでは、想定質問のスクリプト(答え)のチェックや表現の修正、その後の口頭練習まで、ネイティブ講師が一緒にサポートをいたします。面接が決まってからでは準備が間に合いません。外資系企業に転職をお考えの方は、求職を始めたくらいのタイミングでぜひお越しください。お待ちしております!