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ジェンダーへの気遣いと時代の変化がビジネス社会にどう影響している? [2025最新版]

Live Englishオンライン英会話の皆さんこんにちは。カナダ、トロントより講師のHarumiです。

さて前回のブログでは、ジェンダーへの気遣いと英語の敬称の使い方がここ数年でどう変わってきたのか?についてお話しをしました。

今日はその後編、その現象がどのようにビジネス・社会にあらわれているのか?についてお話ししたいと思います。
外国人とビジネスで接する機会が多かったり、海外に行く事の多い生徒さんにぜひ知っていただきたいことです。

また、最近のアメリカの政権交代でDEI全般、特にジェンダーに対する規制やそれに伴う意識が大きく変化しています。私はカナダにいますが、アメリカと接する方、アメリカを訪問する方は取り引き先のDEI policy等をヒントにその企業の方針を読み取って、注意することが必要です。ぜひ最後までお付き合いくださいね。

1. 人の呼び方について
前回にも触れましたが、最近は「What are your preferred pronouns? (あなたの希望する代名詞は何ですか?)」とpreferred pronounsについて聞いたり聞かれたりする事が増えています。その場の空気によって自己紹介の際に「My name is Harumi Yamamoto. My preferred pronouns are she/her.」というように自ら伝える事もあるくらいです。日本では中々驚きではないでしょうか?

外国の取引先や同僚のメールの署名やLinkedInにも記載されることもありますので、もしかすると日々のコミュニケーションで気がついた方もいるかもしれませんね。決して必須項目ではありませんが、あると「その人はDEIに対する意識が高い方なのだな」と印象を与えます。

2. 手紙の書き方への変化
Dear Sir/Madamはもはや使いません!
しかし、Sir/Madamとちょっと丁寧な呼び方をしたい時のジェンダーニュートラルな表現は2025年3月時点では実はまだ定着していません。
傾向としては、可能な限り言語をジェンダーニュートラルにするため、「Mr. ~」や「Ms. ~」の代わりに、名字やフルネームを使っています。Dear Karen Scott、Dear Tim Jone という感じですね。
性別がわからない場合は、デフォルトが「they」になっています。「名前が男性に使われる名前だからとりあえずMr. をつけておこう」は現代ではもうNGです。
日本語には、どちらにも使える「様」があってとても便利ですね。

3. 政府関係、医療機関での「性別」に対する変化
実は公式な書類でも、性別に関する表現が変わっています。性別の選択肢はもはやバイナリーではありません。カナダと一部の先進国ではパスポートにすら、M、F、Xの選択肢があります。
※ただし、これを選択する人に他の国でも同様に認められる確実な保証はないと注意されます。またトランプ政権では「性別は二つのみ」と宣言しているためトランスジェンダーの人は米国を避けるように勧められています。

カナダの国勢調査では、性別に関する質問は「出生時に割り当てられた性別は何ですか?」と書き方が変わっています。これは、今は女性でも、出生時に男性だった可能性があるという考え方に基づいています。
「出生時に割り当てられた性別」Sex Assigned at Birthという用語を使用することで、生まれた時は「女」でトランスジェンダーの男性になった方が、F(female) を選択する必要が無くなるのですね。
日本の公式書類では私はまだ男性・女性の二択しか見たことがありません。

4. 公共施設での配慮と変化
ショッピング、お店によっておもちゃ売り場に「GIRLS」や「BOYS」と区別することも少なくなりました。トランスジェンダーの子供に多い、男の子が女の子のおもちゃを欲しがる時など恥ずかしい思いをしないように配慮されています。
一部の劇場、映画館のトイレでは、男性や女性という表記をやめ、そのトイレで見つけられる設備の絵(サイン)が表示されています。「男性トイレ」とは表示されてはいないが男性用便器が配備されているトイレには女性は立ち入らないでしょう。未だにその絵をみて数秒間考えてからトイレに入る事があります。
日本ではどのような表示になっていますか?ぜひショッピングセンターや公共施設で注意深くみてみてください。

 

さて最後になりますが、自分の実体験について話します。
実際、私も子供たちの友人2人に対して使っている代名詞を変えなければならないことがありました。
一人は、数年前にトランスジェンダーとしてカミングアウトした息子の小学校時代の友達です。20年間 he でしたが、3年前から女性になり、代名詞も名前も変わりました。
慣れるまではうっかり以前の代名詞で呼んでしまうこともあります。ただ Sheと呼ばれたい人をあまりに長い間 Heと呼び続けると嫌味や意地悪に見受けられます。ちなみに、Sheと呼ばれたい人をHeと呼ぶ事はその人を「misgenderしている」と言います。また、名前の変わった人を引き続き古い名前で呼ぶと「deadname(名詞)を使う」、もしくは「deadnameしている」と表現します。



You’ve got to stop misgendering them.

My old teacher deadnamed me.



英語ではこんな風に表現できます。
もう一人は、20台半ばの娘が5年生の時から親しくしている女友達、それこそbest friendが5年前から男性になりました。名前は変えませんでしたが、代名詞は今「he/they」です。私はその友達が男性になってから会っていないので、頭の中の女性のイメージでずっとmisgenderし続けていますが、数年経ってようやくthey/themが定着しつつあります。娘はまさに「she hardly raised an eyebrow」瞬き一つせず、何もなかったかのように、以前とまったく同じように極普通に接しています。

今回は前半後半で、ジェンダーへの気遣いと英語の敬称と、それがビジネス・社会にどう影響しているか?についてお話ししました。北米ではここ数年で大きく意識や人々の常識も変わっています。コミュニケーションはただの言語のやりとりでなく、文化や習慣について理解することがとても大切です。ぜひ海外の方とビジネス、交流をされる方は意識してみてくださいね。
それではまた次のブログで!

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